狭小地・狭小住宅の不動産売却をスムーズに進めるには？

狭小地・狭小住宅の不動産売却をスムーズに進めるには？

2023.04.5

相応の広さがある土地であれば、住宅を建てたり駐車場にしたりとさまざまな活用ができます。また、売却をしてもそれなりの価値を期待できるでしょう。しかし、土地が狭いとどうでしょうか。使い勝手の悪さや売却の難しさに悩んでしまう方も多いはず。そこで今回は、狭小地・狭小住宅について、売却が難しい理由や売却のコツを紹介します。

狭小地・狭小住宅とは？

狭小地とはその名の通り狭い土地であり、狭小住宅とは狭小地に建てられた住宅を指します。狭小地の面積に関して明確な定義はありませんが、15～20坪以下の土地を狭小地として扱うのが一般的です。

狭小地ができる原因として以下のようなケースが挙げられます。

・都市開発
新しい道路を通したりショッピングセンターを建てたりするために事業者が土地を買い取った際、取り残された部分が狭小地となることがあります。

・不動産会社の販売戦略
広い土地を取得した不動産会社が売却しやすい大きさに分けた際、残った部分が狭小地となることがあります。また、いびつな形の土地を整える過程で、周囲に変形地や狭小地が発生することも。

・相続による土地の分割
遺産相続で土地を分割するなどして狭小地が発生することがあります。ただし、地域によっては都市計画で建物が建てられる最低敷地面積などが定められているため、このようなケースは減少傾向にあるといえるでしょう。

狭小地・狭小住宅が売却しにくい理由

狭小地や狭小住宅は売却が難しいとされている理由について解説します。

活用が難しい

狭小地は「最低敷地面積を満たしていない」「接道義務をクリアできない」などの理由から、活用が難しいといえます。また、住宅を建てられたとしても、間取りが独特で住みにくくなったり耐震性能の確保が難しかったりするケースも少なくありません。

住宅ローンの審査が通りにくい

住宅ローンの審査には、土地面積や住宅の床面積が審査の基準として定められています。フラット35では、一戸建ての場合住宅の床面積70㎡以上が対象となっており、狭小地で条件を満たすのは簡単ではありません。狭小地でも条件をクリアすること自体は可能かもしれませんが、基本的には住宅ローンの審査が通りにくく購入希望者を見つけにくい原因となります。

購入後もコストがかかる

狭小地に住宅を建てたりリフォームしたりする場合、敷地に余裕がなく足場を組んだ作業や重機の使用が難しくなります。そのため、一般的な住宅よりもコストがかかる傾向にあり、買い手が見つからない一因といえるでしょう。

狭小地・狭小住宅を売却するコツ

一般的に売却が難しいとされている狭小地や狭小住宅を売却するコツをいくつかご紹介します。

隣地の所有者と交渉する

狭小地だけでは使い道は限られますが、隣地の所有者が敷地を広げたいと考えている場合は買い取ってもらえる可能性があります。また、隣地が売却を検討しているのであれば「隣地とタイミングを合わせて売却」「隣地を買い取って土地を広げる」のも一つの手です。

ノウハウが豊富な不動産会社に依頼する

不動産会社ごとに「マンション売却が得意」「空き家の販売に自信がある」など特徴があります。そのため、過去の実績などを確認して、狭小地や狭小住宅、変形地などの販売に関するノウハウが豊富な不動産会社を探しましょう。

狭小住宅の売却をスムーズにする3つのポイント

狭小住宅は以下の3つのポイントをおさえることでスムーズに売却できる可能性があります。
・価格を低めに設定する
狭小住宅は需要が少ない分、どうしても価格で勝負する必要があります。相場より数百万円安いとなれば購入希望者も増えるはずです。ただし、不動産売買では値下げ交渉が行われることも多いため、売り出し時には少し余裕を持たせた金額にしておくと安心です。また、建物の資産価値が低い場合は「古家つき土地」として売り出すのも良いでしょう。

・内覧に力を入れる
内覧時に住まいの魅力を十二分に伝えることも不動産売却では重要です。室内や周辺の掃除や部屋の明るさなど事前の準備はしっかりと行いましょう。ホームステージングを活用するのもオススメです。

・狭小住宅ならではのアピールポイントをまとめる
狭小住宅に良いイメージを抱いている方は多くありません。そのため、「土地面積が小さいので固定資産税が安い」「家事をしながらでも子どもに目が届く」など、狭小住宅ならではのアピールポイントを購入希望者に伝えられるように準備しておきましょう。